秋葉原小林歯科クリニック

  東京都千代田区神田
     佐久間町1-26

     03-3255-6480

     小林 昭彦

    よくあるご質問

1.仕事中に、工場内で転倒して、前歯を2本折ってしまいました、どうやら抜歯をしないですむとの説明を通院中の歯科医より受けましたが、どのような冠を着けてもらえるのかよくわかりません。

 

  仕事中ですから、労災事故となります。急な飛び出し車両などがあって危険回避のために転倒したのであれば、相手車両の自賠責保険・任意保険も関係しますが、労基署が対応してくれます。事故に限らず、医療行為において、前歯に何らかの人工の歯を装着するのであれば、担当医は、患者さんに前歯に使用する材質(レジン前装冠、金属焼付陶材前装冠、アルミナポーセレンクラウン、ジルコニアクラウンなど)の選択肢、2本の歯を連結するか単独とするかの根拠について、さらに歯牙切削量について説明をするべきです。患者さんごとに詳しく記載した書面をもらい、患者さんご自身で決めていただく必要があります。場合によっては、他医にセカンドオピニオンを貰ってください。この時に、主治医よりもらった書面は見せずに、他医が診断と説明をする内容に、あなたが質問をすれば、診療に対する不安も取れてくるかと思われます。もちろん、これでも、不安があれば、サードオピニオンを求めていただくことになります。事故で大事なことは、あなたの口腔の診査を行った歯科医の判断、意見が重要です。あなたの、口腔内を診ずに電話などによる話のみでは、歯科医も正しい判断はできません。

 

2.労災で、インプラントはできますか。仕事中、(建築)現場で前歯を折ってしまい、歯科医に「歯を残すことはできないので、抜くしかない」と説明を受けましたが。

 

労災事故、交通事故に関わらず、インプラント治療が可能です。ただし、歯の喪失が、労災事故が原因であることを証明する必要があります。さらには、担当医がインプラントを治療方法の選択肢の一つとしていることと、これに対して患者様ご自身が治療期間や様々なリスクを了解されインプラント治療を選択していることが必要です。

 

3.交通事故で、インプラントはできますか。交通事故で、前歯を数本折り、さらに2本の歯を失いました。

 

交通事故による障害にインプラント治療が臨床的に可能か否かという問題と交通事故による障害にインプラント治療が事故保険で対応できるのか否かという問題があります。前者は、個々の患者さんの骨の状態や担当医の技量によるところが大きく思われます。これを、患者さんが判断する方法は、ホームページにおける症例数やインプラント数、または担当医の肩書きもほとんど、評価の基準とはなりません。ホームページで、1,2本のインプラントの症例しか出さないで、年間300,1000本を謳っている方もいれば、年間数十本でも、しっかり大きな症例を複数出している先生もおります。もちろん数と質ともに素晴らしい方もおります、このような方は、ホームページを出していない医療機関もあります。

担当医が選択肢の一つとして、被害者がインプラント治療を選択して、これを交通事故の医療として認めなかった判決は知りません。示談や和解、それ以前において、保険会社の一方的な「自動車保険でインプラントはできない」などの意見を担当医が鵜呑みにしてしまったり、患者さん自身も思いこんでしまって、「自賠責ではできない」「裁判をしなければできない」などという誘導されたような理解をされている方がおりますが、全くの間違いです。しかし、この間違いに即して動く担当医や、諦めてしまう患者さんが少なからずおります。そのようなことが、患者さんの損害賠償請求権や自己決定権を無視して行われている事件があればどうぞ、ご相談ください。

 

4.九州の歯科医ですが、私が保険会社に聞いてみましょうと言って調べたところ、「インプラントはできない」との説明でした。患者は、タクシーの客で、車内で事故に遭いました。

 

基本的に、インプラント治療ができるかできないかの可否に、保険制度や傷害保険会社は関われません。例外は、健康保険による治療には、インプラント治療は不可能とのことだけです。事前に保険会社に聞いてみるという姿勢が、すでに被害者の人権を無視した貴殿(歯科医)の無知でもあります。貴殿は、患者さんの診査、治療計画、複数の治療法の検討と説明を行い、これらを書面にて作製したうえで、患者さんがご自身の意思で、インプラント治療を希望すれば、その決定された治療計画等の書面を損害保険会社に送付すれば事足りると思われます。これに対して、保険会社が治療を否定的に述べたり、ときに、保険会社の弁護士より治療費を20%カットしろなどという書面が送付されることもありますが、多くの担当医がこの時点で、自己の歯科医師としての判断と患者の人権を守らずに屈服してしまうために、あたかも、インプラントが損害保険でできないとの誤った認識ができてしまうのです。
また、東京では、タクシー会社(損害保険の代理店でもある)に事故医療費の支払いを踏み倒されたとの歯科医の報告も受けております。
先生もぜひ、当研究グループに入り、患者さんの権利と貴殿の裁量権を守りましょう。

                                          

5.「症状固定(症状が固定している)」とは、どういう意味ですか。

 

 

医師・歯科医師が診査を行って病状がもう良くも悪くもならない一定の段階で安定している旨の診断が出れば、この診断日の日付 か、これより2〜6カ月前の日で症状固定となります。あくまでも、保険用語です。
なお、医科における症状固定が歯科における症状固定と日付が一致しないことは、当然にあります。むしろ違うのが当然です。さらに、医療行為は、診察と治療より成りますが、事故により疾病にり患した被害者の症状がよくも悪くも安定したことを持って、保険会社、場合によっては医師・歯科医師も「症状固定で良いですね」「症状固定となりますよ」と症状固定の認知を求めてきます。最終的には、医師・歯科医師が最終判断をしますが、一旦症状固定と判断されますと治療費が保険より支払われなくなります。
しかし、被害者の方は疾病以外に歯牙欠損という障害を惹起されているのですから、この障害に対する治療であるインプラント治療について、そのための医療機関を探しインプラント手術に関する患者ごとの個別の問題について相談を受けたり情報を得るための通院は、当然に事故による結果がもたらしたものですから、被害者に請求権があるべきと思われます。
この場合も、担当医が被害者である患者さんの権利を最優先するか否かにかかっているともいえます。
インプラントといっても、入れ歯に近いものから天然の歯と変わりない審美的なものまで、歯科医師によってかなり異なる治療法を行うこともあり、また、患者さんには、複数の治療の選択肢から自らの意思で治療法を選択する権利があり、転医の自由があります。また、手術を伴う場合は、不安が付きまとうものですがセカンドオピニオン、サードオピニオンの診察を受ける権利もあります。

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6.通勤途上で交通事故に会い加害者が無保険であった場合。

 

自損事故であっても、ご本人に重大な過失がない限りは労災保険により医療費が支払われることと思われます。労災保険にあっては、職場復帰が目的となります。労働災害に会われましたら、職場を通して、かならず労働監督官に申請をおこなってください。これは、自損事故であろうが、加害者があろうが一緒です。国の機関である労基署が労働災害と認定してくれることは、とても心強いことです。労災事故でありますから、自賠責の手続き、相手が無保険であろうが、不明であろうが、医療機関にしっかり相談されて、診断書、治療計画書などの書面を求めてください。治療費の心配は不要です。初診時医療機関に労基署が発行した「療養の給付請求書」又は「指定病院等(変更)届」を持って行ってください。労働基準監督署は、主治医である歯科医の診断書を読まずに、一律的にインプラント治療を治療の選択肢からはずす判断はできません。被害者の方は、事故が単なる交通事故ではなく、労働災害であるとの認定を必ず取ってください。(事故発生より2年が経過すると不可能です。)加害者の車両に十分な任意保険の加入がある場合でも、原則は労基署で労働災害として認めてもらうことです。症状固定後の後遺障害の判定がでた時点で、判定に不服があれば、労基署に相談してください。医療費について、加害者の方に支払いを求めるのは労基署となります。労基署の判断した医療費以上に支払う場合は、自賠責、任意保険の担当保険会社と前借などの相談をすることとなりますが、この場合は加害者が無保険とのことですから、差額を加害者に請求することとなります。しかし、貴殿、もしくは貴殿の家族所有の自動車に任意保険の特約がある場合、貴殿の医療費などがこの保険から支払われることがあります。

 

 

7.外傷により歯を失った場合は、入歯は、絶対悪いのでしょうか。

 

そんなことはありません。絶対に入れ歯がよいということもないし、絶対に入れ歯が悪いということもないし、絶対にインプラントがよいということもないです。ただし、一言で入れ歯といっても、インプラントといっても、さまざまなタイプのものがあります。入歯といっても、アタッチメント義歯マグネット義歯というものは、針金で支えることをしません。非常に精密な構造となりますし、ある種のインプラントによる治療より審美的(本来の歯や歯肉のように見える)です。参考までに、下記にインプラントによる治療法の1つであるインプラント義歯と可撤式義歯(入れ歯)の1つを、明示いたします。入れ歯が必ずしも審美的でないという先入観は誤りであり、インプラントも入れ歯もその時代の最高のものが必ずどこかにはあります。これは、患者さんを担当する医療機関の性格や歯科医師の施術可能な治療法が異なっておりますから、かならず書面にて複数の治療の選択肢を説明してもらってください。複数の医療機関の治療法についての説明を比較する際は、同じ用語(「インプラント」「セラミック」「保障」「義歯」など)であっても意味合いが異なることが多々ありますので、写真や図などを印刷物でそれぞれの医療機関よりいただくとよろしいと思います。
インプラントは、審美性が優れているということはある程度真実でもありますが、患者さんの歯周組織(骨・歯肉)の喪失が大きければ、必ずしもそうとは言えないこともあるのです。

 

上下インプラント義歯

インプラント義歯またはボーンアンカードインプラントと呼ばれるものです。このタイプのインプラント上部構造は、ブローネマルク教授が1960年代に下顎無歯顎の患者さんに応用開始したものです。しっかり食事ができるという点が最大の特徴です。咀嚼能力の回復が最優先された補綴法です。もちろん現在もこの治療法は、インプラントとして健在です。後継の審美性を重視したクラウンブリッジタイプに比して治療費を抑制できるメリットがあります。

わが国でも1980年代までは、当時最高の治療でありました。もちろん、現在も手指の不自由な方や高齢者には社会福祉との観点からは、価値ある治療法であると考えられます。

 

川崎従道先生作品IRV義歯上前歯部位IRV義歯

第1回国際歯科技工学術大会最優秀賞、厚生大臣賞を獲得した川崎従道先生の作製した金属床義歯。クラスプ(針金でできた維持装置)が見えない審美性に優れたIRV可撤式義歯(入れ歯)です。入れ歯で最高のものは、30年間ほとんど変わっておりません。

上記IRVタイプ可撤式義歯(入れ歯)を患者さんの口腔内に装着した写真です。上前歯4本と上左右奥歯が入れ歯ですが口腔内に装着してもクラスプ(針金)は見えません。

 

ジルコニアフレームインプラントブリッジ まだ、一般的に日本では普及されていないがジルコニアフレームにセラミックで歯肉と歯牙を作製しているもので極めて審美的であり、表面がガラスのように滑沢であるため清掃性もよい。
上前歯含むインプラント補綴 歯周病によりほぼ上あごのすべての歯を失った患者さま。

上記の写真からただちに誰でも○○ならば優れているとの結論にはなりません。患者さんごとに全身状態・職業・性別・年齢・残存歯の状況が異なりますから詳しい診査の上で複数の治療法を検討し治療計画書を作製し、患者さん自身が各治療法を理解したうえで選択していただく以外にはありません。

 

8.2か所の医療機関で見積もりを書いてもらったのですが、1つはインプラント義歯「インプラント○○円」「義歯○○円」と記載があり、もう1つは「インプラント××円」「クラウン×円」と記載があります合計金額が低いものが安価であると考えてよいですか。

 

残念ながら、見掛け上の金額では比較できません。「インプラント」といっても世界中の学会で毎シーズン症例発表されて、安定した製品を出している会社は5社くらいですし、このほかに日本には数十社世界には数百社がインプラントを製造販売しております。使用するインプラントメーカーをあらかじめ見積もりで示していないのは当然に比較できません。さらに、「義歯」「クラウン」などがどのような義歯やクラウンで金属を使用しているならばどのような金属を使用しているか明示していなければわかりません。
治療内容は専門用語のみではなく図示または写真で示し、使用金属はその成分について見積書を発行した医療機関に明らかにしていただかなければ、何も比較できません。ぜひ、見積もりをいただいて、解らないことは担当医に質問してみましょう。また、インプラントメーカーや医療機関が保証制度を設けている場合もありますので、治療費のみの比較では、不十分です。

 

 

9.インプラントの保証とは、なんですか。

 

医療機関によっては、インプラントに何らかの問題を生じた場合、患者さんに、再度の治療費の一部ないし全額を、一定の条件で保証する場合があります。個々の医療機関が独自の基準を設けておりますので、インプラントの相談の際に書面で戴いてください。
メーカーによっては、インプラントやその上部構造である補綴物について、問題があれば、再度の治療費の一部ないし全額を、一定の条件で保証する場合があります。この場合、メーカーによっては、医療機関の閉鎖や患者さんご自身の転居・海外留学中などでも、メーカーが対応しているケースもあります。このような応対がとれるインプラントメーカーはわずかです。

 

 

10.インプラントの成功率とは、なんですか。

 

インプラントは上顎で90〜95%以上、下顎で95〜98%以上が骨結合し安定する確率があります。しかし、これは「長さ10mm以上のインプラントを覆うだけの十分な骨がある場合」「上顎にあっては長さ13mm以上のインプラントが骨に十分おおわれる場合」などの前提条件があります。
例え、90%の成功率であったとしても、5本のインプラント埋入手術後に5本とも成功する確率は、0.9の5乗ですから50%代となり、5本インプラントを埋入する患者さんは、1本以上問題を生じる可能性は半分近い患者さんにあるともいえます。
この成功率が、99%となっても、何らかの問題を生じる可能性が1%あることは交通事故の確率と比べると極めて高いことが理解いただけると思います。
ただし、一般に骨と結合しないインプラントを除去することは数分で終わります。しかし、骨と結合していないインプラントを放置したままでいればインプラント周囲に炎症、感染などが波及して骨を喪失してしまい、インプラント治療がこの場所に再度行えなくなることもあります。
すなわち、インプラントは骨と付かないこともあり、そのようなことが起こる前提で、何らかの問題が起きても、しっかりフォローしていただける医療機関を選んでください。

 

11.審美性の優れた治療法が、どんな患者にも良いとの判断をして構いませんか。

 

いいえ、審美性を追求したものがどなたにも良いということではありません。事故外傷による歯牙喪失患者さんは、手指を不自由にされている方がおります。これらの患者さんにとっては、ご自身で清掃できること、清掃性をも考慮した歯科補綴物でなければなりません。事故患者さんや高齢者の患者さんの治療方法を考察する際には、担当医は、これら患者さんに普段使用している口腔清掃用具を持参いただき、手先の器用さ、清掃の能力をさりげなく判断しております。審美性と清掃性が両立できる場合もあれば、両立できない場合もあります。

 

12.事故外傷の歯科治療に専門医に通院することは、通院時間・回数・期間ばかりとり、仕事に悪影響が出ませんか。

 

いかなる治療法を選択するかは、患者さんご本人のみに決定権があります。担当医、会社や保険会社、労働基準監督署のどれでもありません。担当医により、傷病および複数の治療法について十分な説明が書面でされていれば、患者さんはご自身の判断で治療法を選択する自己決定権を持っています。この際に個別に通院回数、治療期間の短縮などの希望を担当医に申し出てください。担当医は、再度これらの点から複数の治療法が個々の患者さんにとって有利な点不利な点を説明してくれます。また、必要性があれば、担当医は職場や労基署にも診断書・意見書などを記載してくれます。

 

13.大きな事故でしたので、提訴して後遺障害や慰謝料について争う予定です。治療を後回しにしてもよいでしょうか。

 

 

まず、大事なことは、治療を早く進めるか、いったん中断するかは、患者さんご自身に決定権があります。ただし、事故後の定期的な通院を怠って、その結果病状が悪化した場合も自己責任となります。通常、提訴するのであれば、しかるべき医師、歯科医師に受診し病状及び治療法と今後の予後について説明を書面で戴いてください。この上で、治療上の不安があれば、他医にセカンドオピニオンをいただいたり、転医してください。書面が十分にそろってこそ、労基署や保険会社、もしくは事故のあいてかたに希望が言えます。医師の診断書、治療計画書が添付されないで、あなたの希望を述べても、医療費用や後遺障害についての主張は何ら医学的根拠のない空論と評価されてしまいます。また、医療費用の支払いは、事前に担当医に相談すれば、担当医が保険会社に対応してくれるはずです。労基署については、被害者が医療機関窓口で支払い領収証と医療機関と労基署の確認の後に、労基署が認めた医療費が被害者に支払われることとなります。ただし、労災事故でも、交通事故や第3者傷害であれば、相手方もしくは損保会社から医療機関に直接支払うことを初診時にお願いしてください。

 

 

14.前歯4本折りましたが、歯医者さんがこのうちの2本をたたくと痛いままで、抜くかどうか迷っています。

 

歯医者さんがたたいて痛い歯は、マイクロクラックというひびが入っているかもしれませんが、肉眼でも拡大顕微鏡でも解らないことが多々あります。仮の歯で経過を数か月から1年ほど観察しても、改善が無ければ、抜歯を検討いただくこととなりますが、抜歯後の複数の治療法とそれらの通院回数通院期間、特徴の説明を受けて書面で戴いてください。そのうえで、担当医とよく相談し決めていただくことがよろしいかと思われます。セカンドオピニオンを他の歯科医師に求めることもよろしいかと思われますが、この時は、前医の治療計画書や、説明書は見せないで、再度最初から説明を受けてください。当然にこのセカンドオピニオンの先生からも書面を戴いてください。おそらく、先生によって、症状や治療法の説明が異なることと思います。複数の医師の治療計画等の書面を比較して、患者さんご自身(ご自身が未成年や、障害等を折って思考が困難でしたらご家族の方が一緒に相談して)に決めていただくことになります。さらに、大事なことですが、無理して残すことは、将来に止むなく抜歯をせざるを得ない状況となった時に、骨や歯肉を大きく失っていてインプラントやブリッジも困難となることがありますから、この辺の歯周組織の吸収などが進行していないかの定期検診も必要となります。

 

15.事故で歯を3本折りました、どのような治療をすればよいのでしょうか。痛みはありません。

 

抜歯の必要があるか否かの判断をする必要があります。初診時に直ちに抜歯の判断を下せることもありますし、数回から数十回の通院の上で経過を見て判断することもあります。
直ちに抜歯が判断されるのは、打撲した歯が歯根も縦に割れている場合や歯肉の中まで割れている場合、御痛みが取れない状態が続く場合などです。経過を見ている期間に仮歯を装着して、食事などの日常生活に使っていただき、徐々に症状が緩解してくれば、抜歯をしないで保存するとの判断がつくこともあります。保存となれば、すべて冠を被せるのか、一部は、ラミネートベニアなどの審美歯科で対応するのか。冠を被せるのであれば3本を連結するのか(これは左右の奥歯のかみあわせや折れた歯の対合歯の歯並びによっても判断が異なります)また、冠の材質は陶材焼付前装冠で良いかオールセラミック、ジルコニアフレームが良いかなどの材質を選定しなければなりません。これは、個々の患者さんごとに詳しい診査の上で判断すべき事柄です。審美歯科情報 咬合再構成 を参考にされてください。

 

16.自賠責保険のみに入っていますが、オートバイで転倒し自損事故をしました。歯を打撲しました、保険で治療は受けられますか。

まず、転倒した時の状況ですが、接触しないまでも、脇から他の車両が飛び出してきたなどの他の車両が関わっておりませんか。この様な場合は、危険回避のために貴殿が転倒したことのみで自損事故とは言えません。相手車両の自賠責保険、任意保険を使うことが可能の場合もあります。あいてかた車両がそのまま通過してしまった場合でも、救急車、病院などにあなたが御世話になっていれば、警察で事故証明書を発行してもらえることと思われます。この場合は、相手不明で、国家賠償法にての医療費の支給が受けられることがあります。同様に、自転車に乗っている人が、後ろから脇を走ってきたトラックなどの大型車両の風圧で転倒して倒れた場合も、あいてかたの自賠責、任意保険に請求できますが、相手不明でも、国家賠償法での医療費請求が可能です。書式は、ほとんど、自賠責と同じです。転倒イコールすべて自損事故であるというのは間違いです。なかなか、この辺を誤解される方がたくさんおられます。

 

 

17.娘が運動中に上級生とぶつかって、上の前歯を折ってしまいました。中学1年女子です。1本は、抜けてしまいました。2本は歯が折れていてしみるようです。どんな治療がよいでしょうか。白い歯にはどんな歯が良いのでしょうか。

破折した歯は、しみたり、御痛みが取れなければ、神経を抜くこともありますが、歯根までも割れていれば、歯を抜くこともあります。一番困るのは、歯根まで割れていないけれど、神経をとっても御痛みがある場合ですが、急激な外力によって微細なひびが入っているといつまでも御痛みが取れなかったり、噛むと痛い状態が長期化します。しばらく仮歯でようすをみていよいよ保存不可能となれば抜歯することとなります。歯を失った部位については、12―3歳ですから、18歳くらいの顎の成長が終わるまでは、針金の無い入歯や仮のブリッジを調整しながら入れておくこともありますが、あごの成長を抑制しないように定期的な診察が必要です。成長が終われば、インプラントを埋入することが良いと思われます。隣在歯は、破折するほどの衝撃を受けたわけですから、ブリッジにして咬合をこれら隣在歯に負担させるのはよろしくありません。白い歯は、仮歯のうちは、レジンないしはハイブリッドレジンというものを使います。(欧米で仮歯用に開発されたハイブリッドレジンを、日本国内では最終的な補綴物(かぶせもの)として使っていることがあるようですが、強度審美性共に劣っております)最終補綴物には、ジルコニアクラウンや陶材焼付金属冠などが適しています。このうちのいずれを使うかは、症例や患者さんとの話し合いで決定します。白い色も患者さんの他の部位の歯の色に合わせて個別に焼き上げて作製します。

 

18.交通事故で前歯を4本折りましたが、幸いにも、抜歯に至りませんでした。30代女性ですが、セラミックの歯を装着して医療費、後遺障害を請求の予定ですが、アドバイスいただけますか?

まず、抜歯に至らない状態が今後も維持されるか否かは、だれにもわかりません。レントゲンにあるように受傷から、数か月〜10年で歯を喪失する結果となることがあります。この為に、例え、治療がいったん終わっても、診断書には、「治癒」とはせずに「当分の間経過観察を要す」「将来抜歯となる可能性について、説明済み」等の記載が必要と思われます。
さらに、セラミッククラウンを装着しても、当然にこの補綴物は一生涯持つものではなく、10〜20年ほどの耐用年数しかありません。この将来の医療費をあらかじめ請求する権利を患者さんは持っております。30歳代のかたでしたら、生涯にさらに2,3回はセラミッククラウンを作りなおすことが考えられます。これらの費用から、金利を引いた金額が請求できます。

事故1カ月後   事故3カ月後
事故1カ月後 再植した41前歯   事故3カ月後 前歯の根の一部の吸収と骨の吸収が認められる。

 

 

19.「労災隠し」は犯罪といいますが、どんな罰則が課せられるのでしょうか

先日、大手ゼネコンが労災隠しを行ったという新聞記事が、大々的に報道されました。労働者の安全に関わる重大な違反だというイメージですが、具体的には、どんな法律に規定があり、どのような罰則が適用されるのでしょうか。

50万円以下の罰金に

問題の事件では、元請、下請けの関係4社、計6人が送検されました。いわゆる「労災隠し」と称される犯罪のポイントは、業務上災害が発生したのに、労災保険を使わせず、健康保険等で治療を行わせるというものです。

厚生労働省のパンフレットでも、「労災隠しは犯罪です。仕事中にケガをしたのに、会社から健康保険での治療を指示されたことはありませんか」というキャッチ・コピーを使っています。

健康保険の保障内容は、労災保険に比べると、十分ではありません。医療費の3割は自己負担になりますし、休業補償(傷病手当金)も6割です。

会社は、「費用の差額は負担するから」といって、健康保険を使わせます。ところが、往々にして会社は約束どおりの費用差額負担をしていないため、労働者が労働基準監督署に駆け込み、事件発覚という結果に至ります。しかし、労災保険を使わなかったことそのものが、犯罪となるわけではありません。労災保険の請求をするかしないかは、あくまで労働者の判断にゆだねられています。

それでは、労災隠しで送検される場合、どのような法律が根拠となるのでしょうか。これが、実は労働安全衛生法第100条というちょっと地味な法律です。

要点を抜書きすると、「労働基準監督署長は、この法律を施行するために必要があると認めるときは、事業者に必要な事項を報告させることができる」というものです。

この条文に基づき、死傷病報告(安衛規則第97条)を提出しなかった場合、50万円以下の罰金が課されます(両罰規定で、法人も対象になります)。

労災隠しとは、具体的には、死傷病報告の届出を怠った点が問題とされるわけです。

西東京労務管理総合研究所サイトより引用。http://www.syaroshi.jp/index.htm

関連 厚生労働省 

 

 

 

 

 

2009.12.23更新

 

 

 

 

 

 

 

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